競艇の舟券フォーメーション「1-全-全」は何通りの組み合わせになるのでしょうか?
結論から言うと、「1-全-全」は全部で20通り(20点)の買い目になります。
この買い方は1号艇(インコース)を1着に固定するため、競艇の定石である「イン有利」を活かした的中率重視の戦略です。
ただし、的中率が高い反面、低配当によるトリガミ(的中してもマイナス収支)に注意が必要です。
この記事では「1-全-全」の点数計算や期待できる配当、勝ちやすくする条件をデータで詳しく解説します。
「1-全-全」で効率よく稼ぐためのポイントや他の買い方との比較、よくある疑問にもお答えします。
以下に、この記事でわかる要点をまとめました。
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「1-全-全」は20通りの組み合わせ(三連単フォーメーション)で、
1号艇を1着に固定し2着・3着を全通り流す買い方です -
的中率は理論上16.7%(120通り中20通り)ですが、
インコース1号艇の1着率が高いため実際の的中率は約50%と非常に高くなります -
費用は最少2,000円(100円×20点)。
オッズ20倍以上の組み合わせが的中すればプラス収支ですが、
20倍未満ではトリガミ※になるリスクがあります(※的中しても払い戻しが購入額未満) -
過去データでは、1号艇決着の三連単は低配当が多く約40%が配当2,000円未満。
そのため「1-全-全」を漫然と買い続けると収支は安定せずマイナスになりがちです -
効率良く稼ぐコツ
イン有利が活きるSG・G1のレースや戸田・住之江など高配当傾向の水面を狙い、
予選終盤の荒れやすい日を選ぶこと。
さらに雨天は避けることで的中率低下を防げます -
条件を絞りレースを厳選すれば「1-全-全」でプラス収支も可能です。
実例ではG1シリーズの4日目(戸田)で的中率50%・回収率174%を記録しました -
ポイント
本命決着が濃厚なレースでは無理に「1-全-全」を買わず、買い目を絞って点数を減らすほうが効率的です。
資金配分による低オッズ目の調整も検討しましょう
目次
1-全-全とは?何通りになるかを解説
競艇における「1-全-全」とは、三連単(3連勝単式)舟券のフォーメーションの一種です。
「1号艇を1着に固定し、2着と3着は出走全艇から流す」買い方を指します。
6艇立ての競艇レースでは、1号艇固定の場合、残り5艇の中から2着を選び(5通り)、さらに残った4艇から3着を選ぶ(4通り)ため、組み合わせは5×4=20通りになります。
つまり「1-全-全」は全部で20点の舟券購入となります。
以下は「1-全-全」の具体的な組み合わせ例です(1着=1号艇固定、2着・3着は全通り)。
表のように20通りあることが確認できます。
| 1着固定 | 2着の候補 | 3着の候補 | 組み合わせ数 |
|---|---|---|---|
| 1号艇 | 2,3,4,5,6号艇 (5通り) | (2着決定後の残り4艇) | 5×4=20通り |
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注: 全通り(全)は「全ての艇」が対象という意味です。
同じ艇を重複して選ぶことはできないため、1号艇を1着にした場合、2着・3着は1号艇以外の全艇となります。
競艇の三連単は全組み合わせ数が120通り(6艇の着順当て:6P3=120)あるため・・・。
【参考:BOAT RACE公式サイトでは三連単の的中率を1/120と案内】
その中の20通りをカバーする「1-全-全」は全体の約16.7%を占める買い目ということになります。
単純計算では6回に1回当たる確率です。
理論上の的中確率と競艇ならではの実際の確率
理論上、20通りを買えば的中率16.7%ですが、競艇特有の事情により実際の的中率はもっと高くなります。
競艇はインコース(1号艇)が有利とされており、全国平均で1号艇の1着率はおよそ50〜55%前後にもなります。
【参考:直近一年間の全場データで1コース勝率約55.1%】。
つまり、1号艇が勝つ(=「1-全-全」の1着条件が成立する)レースは半数以上あります。
「1-全-全」を買っていれば約2レースに1回は的中する計算です。
実際に2023〜2024年の約1年間・全国レースを分析したデータでも、「1-全-全」が的中となった割合(=1号艇が1着になったレース割合)は54〜55%程度でした。
理論値16.7%より格段に高いこの数字が、競艇における「イン逃げ」(1号艇がそのまま逃げて1着)の多さを物語っています。
以下にコース別の1着率をまとめます。
| コース(艇番) | 1着率(全国平均) |
|---|---|
| 1コース(1号艇) | 約55% (例: 54.4%〜55.1%) |
| 2コース(2号艇) | 約14% |
| 3コース(3号艇) | 約13% |
| 4コース(4号艇) | 約11% |
| 5コース(5号艇) | 約6% |
| 6コース(6号艇) | 約2% |
| 集計期間 2023年〜2024年頃の 全国データ概算値 |
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1号艇の1着率がこれほど高いため、「1-全-全は当てやすい」買い方と言えます。
的中重視で舟券を買いたい場合、1号艇を頭に固定して流すこのフォーメーションは理にかなった戦略です。
実際、1コース1着率が特に高いSG・G1戦では「1-全-全」の的中率が60%超とのデータもあります。
的中率の高さが「1-全-全」の最大の特徴でありメリットです。
しかし一方で、「当たること」と「儲かること」は別問題です。
1-全-全のメリットとデメリット
前までの章では「1-全-全」の基本的情報と確率についてお伝えしてきました。
しかし、ここまで読んでも1-全-全は結局買うべきか買わないべきか悩む人も多いでしょう。
ここからは「1-全-全」の配当面を見ていき、メリット・デメリットを整理します。
メリット:手軽さと的中率の高さ
「1-全-全」の最大のメリットは、的中までのハードルを下げられることです。
1号艇さえ1着になれば2着・3着は問わないため、予想の手間が減ります。
買い目もフォーメーションが固定されているため、考えることは「そのレースで1号艇が信頼できるかどうか」だけです。
忙しい時でも買い目作成に時間をかけずに済む手軽さがあります。
さらに前述の通り的中率が非常に高いです。
「当てること」を重視するなら、1号艇頭の流しは最も理に適った舟券戦略と言えます。
実際、何もレースを絞り込まなくても全レースで買えば約50%の確率で的中します。
予想が苦手な初心者でも、ある程度安定して的中経験を積めるでしょう。
📝ワンポイント: 「1-全-全」は心理的な安心感もメリットです。
当たりやすいためハズレが続くストレスを軽減でき、予想に自信がないときの“保険”的舟券として活用する人もいます。
以上のように、「1-全-全」は手間をかけずに一定の的中率を担保できる買い方です。
特にイン逃げ決着が基本のレースでは高確率で的中が見込めます。
デメリット:低配当による収支悪化リスク
一方、「1-全-全」には大きなデメリットも存在します。それは、配当が低い組み合わせが多く、安定して稼ぎにくい点です。
20点もの買い目を購入するためコストが嵩む上に、的中しても払い戻しが購入額を下回る(トリガミ)ケースが頻発します。
具体的に、「1-全-全」でよく的中する組み合わせは概して配当が低めです。
下表は過去1年分のデータから「1-全-全」で出現頻度の高い上位5組み合わせと、その平均配当を示したものです。
| 三連単出目 (1着-2着-3着) |
出現率 (※1) |
平均配当 (100円あたり) |
|---|---|---|
| 1-2-3 | 11% | ¥1,310 (約13.1倍) |
| 1-3-2 | 8% | ¥1,733 (約17.3倍) |
| 1-2-4 | 8% | ¥1,604 (約16.0倍) |
| 1-2-6 | 8% | ¥1,944 (約19.4倍) |
| 1-3-6 | 7% | ¥2,133 (約21.3倍) |
(※1)出現率: 過去レース全体に占める各出目の的中割合
(集計期間例:2023年7月〜2024年7月)
この上位5つの組み合わせだけで全レースの約40%以上を占めています。
しかし注目すべきは、その平均配当の低さです。ほとんどが払い戻し2,000円未満であり、100円ずつ20点(計2,000円)購入して当たっても元本割れする水準です。
例えば最頻出の「1-2-3」では平均1,310円なので、的中しても690円のマイナスという計算になります。
すなわち、「1-全-全」の20点買いは“当たりやすいが当たっても儲からない”という状況に陥りやすいのです。
実際、何も考えず全レースで1-全-全を買い続けた場合、的中して得た配当より外れたレースの購入額やトリガミの損失のほうが大きく、最終的に負け越す結果となるでしょう。
📉データ例: ある検証では全レース1-全-全を購入したところ、的中率こそ約50%ありましたが、回収率は70〜80%程度に留まり大幅なマイナス収支でした。
これは三連単の控除率やオッズ分布を考えれば当然の帰結と言えます。
このように、「1-全-全」は継続的・安定的に稼ぐには不向きな買い方です。
最大のデメリットは収支がプラスになりにくい点であり、何も考えず多用すると資金を減らすリスクが高くなります。
とはいえ、「1-全-全」を全く使えないかというとそうではありません。
次章では、この買い方で利益を出すための条件や工夫について解説します。
1-全-全で勝つための条件と狙い目レース
「1-全-全」で効率良く稼ぐには、レース選びが重要です。
闇雲に全レース購入するのではなく、配当面でメリットが大きい条件を満たすレースに絞りましょう。
ここでは「1-全-全」で勝負する際に押さえるべきポイントを紹介します。
ポイント1: 高配当が期待できる競艇場を選ぶ
同じ「1-全-全」でも、開催される競艇場(レース場)によって平均配当には差があります。
過去のデータ分析によれば、特に戸田競艇場(埼玉)と住之江競艇場(大阪)は、「1-全-全」の平均配当が全国トップクラスに高い傾向がありました。
| 競艇場 (全場平均との比較) | 1-全-全の平均配当(100円) |
|---|---|
| 全国平均 (参考値) | ¥2,708 |
| 戸田競艇場 | ¥2,864 (+約¥156) |
| 住之江競艇場 | ¥2,831 (+約¥123) |
| 集計期間: 2024年5月〜2025年5月 (ブログ独自集計データ) |
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全国平均では1-全-全の払い戻しは約2,700円ですが、戸田・住之江ではそれを100円以上上回っています。
これらの水面は「1号艇決着でもヒモ(2着3着)が荒れやすい」と分析されており、高配当が出やすいのです。
例えば戸田は水面が狭く進入コースが深くなる傾向から外艇の絡む波乱が多く、住之江はナイター開催が多くスタートばらつきで番狂わせが起きやすいと言われます。
その結果、1号艇が勝っても2着・3着に伏兵が食い込むケースが比較的多く、高め配当につながっています。
したがって、少しでも「1-全-全」で利益を出しやすくするには、開催地選びが重要です。
狙うなら戸田や住之江など、イン逃げ決着でも配当が付きやすい場で勝負するとよいでしょう。
ポイント2: 格上のレースグレード(G1以上)を狙う
次にレースのグレードにも注目しましょう。
競艇のレースは一般戦・G3・G2・G1・SGと格付けがありますが、「1-全-全」で勝負するならG1以上が適しています。
三連単「1-全-全」が稼ぎにくい一番の理由はトリガミが多発することだと述べました。
その対策として、当たりやすさ(的中率)を保ちつつ、配当水準が高いレースを選ぶ必要があります。
中でもG1レースは、1号艇の信頼度(イン逃げ率)が高い上に、平均配当も比較的高めでバランスが良いことがデータで示されています。
以下はグレード別に見た「1-全-全」の出現率(=的中率)と平均配当の一例です。
| レースグレード | 出現率(1-全-全的中率) | 平均配当(100円) |
|---|---|---|
| 一般戦 | 52.1% | ¥2,491 |
| G3 | 49.7% | ¥2,847 |
| G2 | 54.2% | ¥2,246 |
| G1 | 62.5% | ¥2,762 |
| SG | 59.4% | ¥2,390 |
| 集計期間 2024年5月〜2025年5月(独自調査) |
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ご覧のように、G1は全グレード中で最も的中率が高く、平均配当もG3に次いで2番目に高い数値です。
SG(最高峰のレース)はイン逃げ率が高い一方で、配当が低め(強豪が順当に来やすい)ため平均2,390円と伸び悩んでいます。
それに比べてG1は「当たりやすさ」と「配当」のバランスが良好で、「1-全-全」で狙うには最適な舞台と言えます。
さらに、先述の戸田・住之江で開催されるG1ではこの傾向が一層顕著になります。
例えば、戸田競艇場では全レース平均の的中率52.8%・配当2,864円が、G1開催時には的中率58.2%・平均配当2,965円へ上昇しました。
同様に住之江でも全体63.7%→G1時66.2%に、配当も2,831円→2,882円にアップしています。
つまり「戸田/住之江×G1」は「1-全-全」にとって狙い目の組み合わせと言えます。
以上を踏まえ、レースグレードはG1以上を選ぶのがおすすめです。
高いイン信頼度と適度な荒れ模様が期待でき、効率良く稼ぐチャンスが高まります。
ポイント3: 予選最終日など「ヒモ荒れ」しやすい日程
レース開催節(シリーズ)の日程にも目を向けましょう。
競艇のG1・SGは通常6日間開催ですが、中でも4日目(予選最終日)は「1-全-全」の平均配当が最も高い傾向があります。
データによると、G1開催時の1-全-全平均払戻額は日ごとに以下のようになりました。
| G1開催 | 平均払い戻し(1-全-全) |
|---|---|
| 1日目 | ¥2,498 |
| 2日目 | ¥2,686 |
| 3日目 | ¥2,676 |
| 4日目 | ¥2,791 ← ★最高 |
| 5日目 | ¥2,502 |
| 6日目(優勝戦日) | ¥2,275 |
| 集計期間 2024年5月〜2025年5月(G1レースデータ) |
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4日目の平均配当が突出しています。
これは4日目が予選最後の勝負駆け日であり、選手が準優進出のため普段と違う攻めに出るケースが増えるためです。
実力上位の1号艇が勝っても、2着3着に波乱が起こりやすく、「ヒモ荒れ」(1着は固いが紐=相手が荒れる)の展開が増えるのです。
その結果、1-全-全でも高配当が飛び出すチャンスが高まります。
例えば、実際に戸田競艇場のG1シリーズ4日目(予選最終日)で全レース1-全-全を購入する検証を実施。
すると、12レース中6レース的中(的中率50%)ながら、回収率174.7%と大きなプラスになりました。
これは万舟(10,000円以上配当)級の高配当を複数的中させることができたためです。
4日目のようにヒモ荒れレースが増える日を狙い撃てば、1-全-全でも十分利益を上げられることがわかります。
以上より、シリーズ中盤〜終盤の荒れやすい日(特に予選最終日の4日目)は絶好の狙い目です。
ポイント4: 天候が良い日に勝負する
天候も無視できない要素です。
競艇は屋外競技のため、風や雨によってレース傾向が変化します。
特に雨天時は水面が荒れたり視界不良となることで波乱が起きやすく、1号艇の信頼度が大きく低下します。
実際、あるデータではG1レースにおける天候別の「1-全-全」的中率は以下のようになりました。
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晴れの場合: 約60.2% (ほぼ通常通りイン優位)
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曇りの場合: 約28.7% (やや低下)
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雨の場合: 約10.3% (激減)
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雪の場合: ごく僅か(0.6%)
ご覧のように、雨の日は極端に1号艇決着が減少しています。
雨や強風時はスタートが見づらくなったり、水面荒れで機力差が出たりして、セオリーが崩れた結果になることが多いのです。
当然、1-全-全も当たりにくくなります。
したがって、勝負するなら天候が安定している日を選ぶのが鉄則です。
晴れまたは無風に近いコンディションであればイン有利の流れが保たれ、1-全-全の高い的中率が期待できます。
逆に雨や強風の日は極力避けましょう。
どうしても買う場合も点数を絞るなどリスクを抑える工夫が必要です。
ポイント5: 資金配分でトリガミを回避する
最後に資金配分(ベットマネジメント)の工夫について触れておきます。
通常、「1-全-全」は全20点を均等額で購入することが多いですが、それでは前述の通り低配当決着だとトリガミになります。
そこで、低オッズが予想される組み合わせの購入額を減らし、高オッズ狙いの組み合わせに厚く張る戦略が有効です。
例えば、1号艇が抜けた人気、2・3着も実力上位で決まりそうなレースでは「1-2-3」「1-3-2」など配当10倍前後の決着が予想されます。
こうした本命サイドの組み合わせは賭け金を下げるか、思い切って購入しないという判断もあり得ます(購入しなければ厳密には「1-全-全」ではなくなりますが、広義の1号艇流し戦略として柔軟に対応するイメージです)。
逆に、ヒモ荒れ狙いの組み合わせ(例: 1着1号艇・2着穴・3着穴で高配当が見込める目)に厚めに賭けておけば、万一本命決着でトリガミになっても損失を最小限に抑え、穴目的中時のリターンを最大化できます。
実際、ベテランの舟券師ほど資金配分でメリハリを付けて購入しています。
「1-全-全」で勝負する際も、想定オッズを踏まえて賭け金を調整すれば、無駄な損失を防ぎつつ期待値を高めることが可能です。
💡例: ある日の若松競艇場で、イン逃げ決着の中でも20倍以上つきそうな目だけ選んで資金配分したところ、的中率は下がったもののトリガミを回避してプラス収支に持ち込めたケースがあります。
「当たること」より「儲けること」重視の場合は、思い切った絞り込みや配分も検討しましょう。
もっとも、資金配分は高度なオッズ予測が求められる上、券種によってはオッズ確定前に購入締め切りとなるため難易度が高い手法です。
初心者は無理に狙わず、前述のレース選び(場・グレード・日程・天候)で条件を整えることに集中するのがおすすめです。
他の買い方との比較検証
「1-全-全」が当たりやすい反面、利益を出しにくいことを見てきました。
他の代表的な買い方と比べるとどの程度有利・不利なのでしょうか?いくつか比較してみましょう。
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全通り買い(3連単120点購入)
競艇の三連単全通りを100円ずつ買うと1レース12,000円かかり、的中率100%となります。
当然必ず当たりますが、オッズ120倍超の高配当でないとプラスになりません
【例えば120倍=12,000円でギリギリ元返し】。
実際には120倍超の配当は稀なので、全通り買いはほぼ確実に負ける戦略です。
※資金配分しても控除率の壁で長期的には不利。 -
1-全-全(20点) vs. 1-2=○○(絞ったフォーメーション)
「1-全-全」は1着固定のみですが、さらに2着も固定または2着を2艇に絞る買い方があります。
例えば「1-2=345」は1着1号艇固定、2着に2号艇固定&3着を3-4-5で流しつつ、2号艇が3着の場合もカバーする2連軸マルチです(組み合わせ6通り)。
このように絞れば購入点数は減りコストは抑えられます。
的中率は下がるものの、一撃の回収率は上がりやすくなります。
実際、1-2=○○系フォーメーションは的中率こそ20〜30%前後ですが、ヒモ穴を仕留めれば万舟を取りやすいメリットがあります。
ただし、1号艇ともう1艇を選ぶ分予想精度が求められる点で初心者には難易度が上がります。 -
ボックス買いとの比較
三連単ボックスは複数艇を選んでその中の着順全通りを買う方法です。
例えば3艇ボックス(計6点)や4艇ボックス(計24点)などが一般的です。
1-全-全(20点)は一見点数が多いですが、6艇ボックス(120点)よりは絞っているとも言えます。
1号艇を信用する分、無駄買いを減らしている形です。
配当面では、3艇ボックスよりは当たりやすいものの平均配当は低くなり、トータル収支はボックスの方が良くなるケースもあります。
ヒモ穴待ちの「1-全-全」に対し、ボックスは満遍なく穴狙いできるので、高配当を獲りに行くならボックス、有利な本命がいるなら1-全-全と使い分けるのも手です。
まとめると、「1-全-全」は1号艇頭の流しとしてはお手軽で当たりやすい半面、配当期待値では他の絞った買い目に劣る部分があります。
本命サイドで決まりそうなレースでは思い切って他の買い方(例: 1-2-○○絞りや少点数ボックス)に切り替える柔軟性も大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1: 「1-全-全」とはどんな舟券の買い方ですか?
A1: 競艇の三連単におけるフォーメーション買いの一種です。
1号艇を1着に固定し、2着と3着は全ての艇を指定して流します。
例えば1号艇固定の「1-全-全」なら、組み合わせは「1-2-3」「1-2-4」…「1-6-5」まで計20通りです。
「1頭流し」とも呼ばれ、1着に来る艇を1号艇に決め打ちする舟券になります。
Q2: 「1-全-全」は何通りありますか?計算方法も教えてください。
A2: 20通り(20点)あります。
計算方法はシンプルで、1着固定(1通り)×2着候補5通り×3着候補4通り=20通りです。
6艇レースの三連単は全120通りなので、「1-全-全」はそのうちの20通りとなります。
1号艇以外を頭に固定した場合も同様に計算でき、例えば「2-全-全」も20通りです。
Q3: 「1-全-全」で当たる確率と儲かる確率はどのくらいですか?
A3: 的中確率は約50%前後と高いです。
1号艇が勝つ確率が全体の半分程度あるため、2回に1回は的中する計算になります。
ただし儲かる確率(収支プラスになる割合)はかなり低めです。
データ上、1-全-全の平均配当は約2,700円しかなく、100円×20点=2,000円投資に対してオッズ20倍未満の的中ではマイナスになります。
実際には低配当決着も多く、何も工夫せず買い続けると回収率70〜80%程度になってしまいます。
儲けるには高配当が出る条件を狙い撃つ必要があります。
Q4: 「トリガミ」とは何ですか?
A4: 「的中したにも関わらず収支がマイナスになること」を指す俗語です。
舟券購入額(投資額)に対して払い戻し金額が少なく、当たったのに損をするケースを言います。
例えば1-全-全に2,000円使って的中した配当が1,500円なら500円の損でトリガミです。
1-全-全は購入点数が多いため、配当が低いとトリガミになりやすい点に注意しましょう。
Q5: 「1-2=345」という買い方は何通りになりますか?
A5: 6通りになります。
「1-2=345」は少し特殊な表記ですが、意味としては「1着に1号艇、2着に2号艇、3着に3-4-5号艇」および「1着に1号艇、2着に3-4-5号艇、3着に2号艇」という組み合わせを指します。
要するに1号艇と2号艇を上位(1着・2着)に固定し、その順番を入れ替えも含めて3着に3・4・5号艇を流すフォーメーションです。
この場合の組み合わせは以下の6通りです。
(1着-2着-3着の組合せ:1-2-3, 1-2-4, 1-2-5, 1-3-2, 1-4-2, 1-5-2)。
1-全-全(20通り)より購入点数が絞れる反面、的中率は下がります。
Q6: 三連単の全通り買いをすれば確実に勝てますか?
A6: 的中は保証されますが勝つこと(利益を出すこと)はほぼできません。
三連単は全120通りあるため、全て100円買えば1レース12,000円の投資で必ず当たります。
しかし12,000円以上の払い戻し(オッズ120倍超え)が出ないとマイナスです。
実際、三連単配当が120倍を超えるのは稀で、多くの場合全通り買いは大損に終わります。
加えて的中舟券以外の119通り分は丸損になるため、控除率(テラ銭)分だけ期待値が下がる計算です。
したがって「全通り買い=必勝」は成り立たず、予想を放棄した悪手と言えるでしょう。
Q7: 「1-全-全」はどんな時に使うと効果的ですか?
A7: 1号艇の信頼度が高く、かつ他艇の着順が混戦になりそうなレースで使うのが効果的です。
具体的には、イン強力な選手が1号艇だが2着3着は伏兵の台頭余地ありと判断したケースです。
例えば直近成績好調な1号艇と、実力が拮抗した2〜6号艇が揃ったレースでは、「1頭固定、相手混戦」と見て1-全-全で押さえる価値があります。
また、荒れやすい水面や高配当傾向の場で1号艇が人気を背負うレースにも向いています。
ただし、誰が来てもおかしくない大荒れレースや逆にガチガチの本命戦では効率が悪いため、別の買い方を検討しましょう。
Q8: 「1-全-全」で勝つための一番大事なポイントは何ですか?
A8: ズバリ、「レース選び」と「配当の見極め」です。
1-全-全は当たりやすい半面、低オッズでは勝てないため、高配当が期待できる条件を満たしたレースで使うことが肝心です。
イン有利すぎる場や堅そうな番組では無理に狙わない勇気も必要です。
また、「この組み合わせが来れば十分プラスになる」という見込みオッズをイメージしておくことも大切です。
そのために日頃からオッズ傾向や水面特徴の勉強をしておくと良いでしょう。
まとめ:的中率と配当のバランスを見極めよう
「1-全-全」は競艇ならではのイン有利を活かした買い方で、的中率は抜群です。
予想に自信がなくとも半分程度は当たりを拾えるため、初心者にとっても心理的ハードルが低いでしょう。
しかし、本記事で見てきたように収支の面では一長一短があります。
20点購入のコストと低配当の多さから、無計画に使うとトリガミ続出で資金を減らす結果になりがちです。
重要なのは、「当たること」と「儲かること」のバランスを取ることです。
1-全-全で勝負する際は、ぜひ以下のポイントを思い出してください。
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レース選び
可能な限り高配当が期待できる条件(競艇場・グレード・日程・天候)を選ぶ。
特にG1レースの4日目や戸田/住之江など荒れる水面が狙い目。 -
オッズ予想
イン逃げ決着でもオッズ20倍超が見込めそうかチェックする。
明らかに安い配当になりそうな場合、点数を絞るor購入見送りの判断も大切。 -
資金管理
余裕があれば資金配分で低オッズ目への投資を抑え、高オッズ目に厚く張ってリスクヘッジする。
手間を惜しまず期待値を追求する姿勢がプラス収支に繋がる。
「当たりやすさ」を武器にしつつも、無駄打ちせず効率良く利益を狙う、それが1-全-全を活用する鍵です。
今回紹介したデータや戦略を参考に、あなたの舟券戦術に「1-全-全」を上手に組み込んでみてください。
当てる喜びと勝つ喜び、両方を味わえるよう応援しています!

















